日本ファンクショナルダイエット協会
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理事長編

白澤卓二

JFDA理事長(順天堂大学教授)

世界一の長寿国で行われている老人治療はこれでいいのか? 日本ファンクショナルダイエット協会(JFDA)とケトジェニックダイエットで、白澤卓二理事長が目指す「予防医学」という名の革命運動を、理事長自身が熱く語ります。笑顔の下の怒れる教授の真実!

白澤教授はなぜ「ケト検」を始めたのか?(後編)

アンチエイジングの本命

「ケト検」(ケトジェニックダイエットアドバイザー養成講座)の展望について教えてください。

「世の中には糖質制限ダイエットというものが流行っていて、その波に乗ってこのケトジェニックが広がっているという側面もあるんだけれども、われわれが注目しているのはケトン体というものの存在です。

ケトン体こそ、体にとってアンチエイジングで健康長寿なんだ、という科学的な証拠がここ数年で出て来た。で、これを普及する必要がある、と思っているんです。それがほかの糖質制限のグループと決定的に差別化している部分です。

ケトン体というのはβヒドロキシブチレート(β-hydroxybutyrate)という物質ですけれども、この物質の血中濃度が上がることによって体にいろいろな変化をもたらすことがわかってから、この研究は爆発的な展開をしているんです。いままで、カロリー制限で動物の寿命が延びるということがメインストリームだったんですよ、われわれ抗加齢の研究では。長生きするにはカロリー制限しろ、と言われていたぐらいです。

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2009年に発表されたカロリー制限の実験結果。AとBは27.6歳の年寄りサル。CとDはカロリー制限をした同い年のサル。 カロリー制限は病気の発症や老化を遅らせる、と考えられていた。

ところが、カロリー制限するとケトン体が出ていた、ということがわかった。カロリー制限で長寿になったんじゃなくて、カロリー制限したらケトン体が体の中にできたから、長寿になっていたり、病気を予防できていた、というふうにどんどん論文が切り替わってきた。

だからこれは、もう本命。アンチエイジングの本命ですね、このケトン体というのは。この1年で、『ケトン体の血中濃度を上げるような食事が一番健康的で長生きできる』というところに傾いて来ている」

カロリー制限しなくてもケトジェニックになる。それが赤身の牛肉ですね。

「そうです。ココナッツオイルもそう。カロリーを下げる必要はない。ケトジェニック濃度を上げればアンチエイジングになる」

先生の講義で、穀物をつくる以前の人類が食べていたパレオ(原始人)ダイエットこそケトジェニックダイエットだとおっしゃっています。ということは、原始人が現代に生きていたら、メチャクチャ長寿ですか?

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短絡的に考えてはいけない。

「そうとは限らない。そういうふうに短絡的に考えてはいけないんだよね。そういうふうに短絡的に考えてはいけない。寿命を延ばすことよりも、いま、あなたが死ぬ確率が高い、がん、心筋梗塞、脳卒中をいかに予防するかということがあなたにとっての非常に大きな課題です。死にますから。確実に寿命が短くなる。その病気にならなかったとしてもアルツハイマー病になったり骨粗鬆症になって社会に迷惑をかける可能性がありますよね」

家族に迷惑はかけたくないです。

「それには、自分が何歳まで生きるというよりも、社会に迷惑をかけないで、健康を維持するためにどうすればいいかということを考えた方がいい。そしたら、やっぱり予防ですよね、明らかに。

予防を食事でどうやるか、ということをしっかりやった方がいいんだけれども、そのことを学会ではやってないんだよね。お医者さん、知らないんですよ、そのことを。

医学書にも書かれてないんです。薬を使うことだけが書かれているんですよ、医学書に。だから僕は間違った方向に学会と医学は進んでいると考えている。すべては薬を売るためのロジックで展開しているんだよ」

大丈夫ですか、製薬会社を敵に回しちゃって……。怒られませんか? この質問が、笑顔の下に隠し持つ白澤先生のダイナマイトに火をつけました。

こんなゲームをやっていていいのか

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そろそろ目が覚めてもらいたい。

「だれが怒るんですか、製薬会社ですか」

学会も……。あっちが圧倒的に多数でしょう。

「そろそろ目が覚めてもらいたいですよね、エライ先生がたも。ウチの抗加齢医学会はもうメジャーリーグですよ、会員が8000人以上になっている。みんな驚いている、ほかの学会。開業の先生も気がついている。だから入ってくるんだ。僕の話を聞きたがっている。良心が残っている。だから入って来ている。

僕はドクターの良心に訴えている。これじゃいけない、薬バンバン出して、病気をつくっているんじゃないか、とうっすら気がついている。だから僕ははっきり言ってあげている。だから、医者がみんな集まってくる。日本ファンクショナルダイエット協会(JFDA)がガーンと大きくなって、2万人、3万人になれば、医療も変わってくる」

日本史上最大の激烈なる革命家——。司馬遼太郎ならそう書いたかもしれません。白澤教授は笑顔をこわばらせながら、しみじみと語ります。

「いまの介護なんてメチャクチャだよね、チューブ入れて胃瘻して、患者をつくっている以外のなにものでもない」

声が怒りで震えます。

「認知機能もない物体に栄養を入れているだけですから。だから良心の呵責、良心が傷んでいるんだって、それをやっている先生も。だから、点滴なんかやってもしようがないから、『生き甲斐だ、生き甲斐だ』と僕はバーーンと言っている。

で、いままでの学会の人たちは『生き甲斐? そんなんじゃなくて、ちゃんと胃瘻をやってあげろ』みたいに思っている。治療だと思っているんだよ。勘違い。勘違いというか、もうわかって勘違いしているという感じだよね、こうなってくると」

白澤教授はメチャクチャ怒っていたんですね。

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怒ってますよ。

「怒ってますよ。怒りますよ、もうここまできたら(笑)。だって、日本がそれでつぶれそうになっているんだから、医療費で。怒るよ。僕じゃなくても怒っているでしょ、もう。だから、ウチのJFDAにもこんなにドクターがどんどん来ている。みんな良心の呵責を感じているんだ。

開業の先生は毎日患者さんを見ているから。病院の経営を成り立たせるために、どさーっと薬を出さないといけない。でも良心の呵責がある。患者さんも、全部飲んでないとわかっている。でも、また出している。こんなゲームをやっていていいのか、という思いがある。だから、ダーッと来ている」

日本ファンクショナルダイエット協会とケトジェニックダイエットに込められた白澤卓二教授の思いというものを今回のインタビューから読みとっていただけましたら幸いです。

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白澤卓二

JFDA理事長/順天堂大学大学院
医学研究科 加齢制御医学講座 教授

1958年、神奈川県生まれ。1990年千葉大大学院医学研究科博士課程修了、医学博士。2007年より順天堂大学教授となる。2013年JFDA設立、理事長に就任。朝は野菜ジュースのみ、昼も夜も炭水化物は摂らないケトジェニックダイエットの実践者。手軽なケトジェニック入門として、ココナッツオイルの摂取を勧めている。